江東区内を東西に流れる小名木川と南北に流れる横十間川の合流点で、猿江、大島、北砂、扇橋の4地区を結ぶ、歩行者と自転車専用の「小名木川クローバー橋(おなぎがわくろーばーきょう)」は、地域社会に快適な生活と、人と文化の交流を提供できるランドマークとして計画され、1994年(平成6年)12月に架橋されました。
橋名は、分断されていた四地区を結ぶと言う事から四つ葉のクローバーがイメージされ、この葉の意味する「幸せを呼ぶ」橋として命名されました。
十字形のユニークな橋の真ん中からは、東京スカイツリーも眺められ、ドラマのロケ地としても利用されています。
橋の北側には、左手遠くに東京スカイツリーと、横十間川には手前から大島橋、 本村橋、清水橋と続き、首都高速7号小松川線までが見えます。
横十間川の西岸には、遊歩道や池のある木々に覆われた緑豊かな都立猿江恩賜公園が広がり、東岸には日本ヒューレット・パッカード社の本社が建つ。
都立猿江恩賜公園
新大橋通りをはさんで野球場、庭園のある落ち着いた雰囲気の南園と、テニスコート、広場、遊具のある開放的な北園に分かれている猿江恩賜公園は、大正13年に昭和天皇の成婚を記念して、現在の南園エリアが明治政府より東京市に下賜され、昭和7年に旧猿江恩賜公園として開園しました。
昔から貴重な緑地として周辺住民に知られているこの地には、元々は江戸時代から続く徳川幕府による貯木場であり、明治政府御用達の貯木場になった後に、一般の人々に開かれた公園へと用途が変更されました。
戦後しばらくは貯木場として使用されていた北園エリアも、貯木場の江東区潮見への移転によって、1981年に公園として追加され開園しました。
橋の東側の小名木川両岸には散歩道が整備され、その先に工水道橋と貨物専用線の鉄道橋、二つのトラス橋が架かります。
小名木川はここから約2.4Km先で旧中川と合流し、荒川ロックゲートを経て荒川へと繋がります。
西側も小名木川両岸には散歩道が整備され、手前から小名木川橋、小松橋(トラス橋)と続き、その先に 隅田川と小名木川の水位差を調整する扇橋閘門があり、約2.5Km先で隅田川と合流します。
そして、橋の南側には横十間川親水公園北端の水門橋が架かり、すぐ南側が水上アスレチック遊園地となっており、南へ約1.1㎞続く親水公園では、ボートに乗って水面に癒されながら多くの水鳥を観察する事もできます。
公園で癒された後には、近くに建つ大型ショッピングモールで、買い物は勿論、飲食も楽しむ事ができます。
日頃、何気なく渡る橋にも、毎日通る道にも、その街の歴史や風情を見る事が出来ます。
是非この機会に、いつもの街を少し視点を変えて散策してみてはいかがでしょうか。