ART&CULTURE

鶴の来る町ミュージアムコレクション 写実絵画の世界

約50人の作家、80点を超える作品を一堂に展覧する「鶴の来る町ミュージアムコレクション 写実絵画の世界」が、美術館「えき」KYOTOで2025年2月19日より開催されます。

 

大谷郁代「日常という光」2020年

 

写実絵画とは、従来の西洋絵画にあった神話や歴史、宗教と言ったテーマではなく、社会や日常生活などを客観的に描いたものをさします。

19世紀中頃にフランスを中心に興った写実主義といわれたこの芸術様式は、後の印象派や表現主義などの近代美術に大きな影響を与えました。

今日の日本の写実絵画は、一般には写真と見まがうばかりの絵をイメージするかもしれませんが、本来は現実あるいは対象を深く見つめることで、社会や人の本質を描き出そうとする画家たちの挑戦と言っても過言ではありません。

 

塩谷亮「蒼」2004年

 

本コレクションの特徴は、いわゆる大家よりもむしろ中堅、若手に軸足が置かれ、ミュージアムピースと呼ばれる大作から濃密な筆致の小作品で構成され、そのモチーフも静物、人物、風景と、幅広くかつヴァリエーションに富んでいます。

 

中上誠章「ミント」2021年

 

曽根茂「皐月の棚鏡」2019-20年

 

本展は、鹿児島県出水市にある鶴の来る町ミュージアムの400点余りの写実絵画コレクションの中から厳選して展覧されます。

スマートフォンや高精細なデジタルカメラで誰にでも容易く対象を写し取れる時代に、画家自身の思いや眼差しをとおして、一筆一筆丹念に塗り重ね表現された写実絵画の世界が楽しめます

 

青木敏郎「桜と伊万里」2016年

 

中島健太「始まりはなくそして終わりがあるというわけでもなく」2010年

 

小木曽誠「鶴の来る町」2021年

 

鶴の来る町ミュージアム

鹿児島県出水市の地に2019年に誕生したミュージアムは、毎冬には1万羽を越える鶴が飛来する日本一の鶴の渡来地である出水市にて「現代写実絵画の魅力を発信する」をコンセプトに、写実絵画の作家の作品を中心にコレクションをしています

館長・堂前栄二氏が個人で蒐集した400点を超えるコレクションは、日本の写実絵画を牽引する中堅作家から、これからを担う若手作家まで、その作品は一口に写実絵画といっても多岐に渡り、出水の地から、写実絵画の魅力を多くの方へ発信し、さらなる発展を目指しています

 

〈鶴の来る町ミュージアムコレクション 写実絵画の世界〉

会期:2025年2月19日(水)~3月30日(日)会期中無休
会場:美術館「えき」KYOTO
(京都駅ビル内・ジェイアール京都伊勢丹7階隣接)
開館時間:10時~19時30分入館締切閉館 30 分前
入館料(前売):一般800円/高・大学生600円/小・中学生300円(税込
入館料(当日):一般1,000円/高・大学生800円/小・中学生500円(税込
※高・大学生の方は学生証提示が必要です
※前売券の販売は2025 年2月18日(火)までとなります。
主催:美術館「えき」KYOTO、京都新聞
監修:立島惠(佐藤美術館学芸部長)
特別協力:鶴の来る町ミュージアム
企画協力:株式会社アートワン

 

https://www.mistore.jp/store/kyoto/museum.html