ワイン de トリップ

ワイン de トリップ Vol.55「ペルー:イカ」

ペルーは南米で最も古いワイン生産国の一つであり、特にイカがワイン造りの中心地として発展し、イカとその周辺地域は伝統的な蒸留酒・ピスコの原産地であるため、国内トップクラスの醸造所が点在しており、ワイナリー巡りが人気です。

イカは、晴天日が多くペルー人の間では「太陽の地」として知られ、四季が存在しますが1年を通して暖かく乾燥した気候のため、夏のように感じられます。

 

 

イカは、ペルーの首都リマから約300km南の砂漠の海岸沿いに位置し、パンアメリカンハイウェイを南下すると、ナスカの地上絵で知られるナスカがあります。

 

 

ナスカの地上絵

紀元前200年~紀元後800年のナスカ文化の時代に描かれたとされる、アンデス山脈と太平洋にはさまれた砂漠地帯に刻まれた巨大な地上絵は、動植物をかたどった具象図形あり、幾何学模様ありと様々です。

700以上もの地上絵が確認されていて、大きさも数十メートルから数十キロメートルに及ぶものまであり、いったい誰が何のためにどうやって描いたのか?多くの謎がいまだ解明されずに残されています。

 

 

ナスカの地上絵の目的としては、「天文観測説」「宇宙船発着場説」「雨乞い説」「宇宙人落書き説」など多くの仮説が唱えられていますが、どれも決め手を欠き明確にはされていません。

また、成層圏からも識別不可能な超大作などは、拡大図法をもってしても難しいとされ、作成方法についても多くの疑問が残ります。

ナスカの地上絵は、古代人の文明の名残か、はたまた宇宙人からのメッセージか、永遠に解けぬ謎が多くの人の好奇心をかきたて、南米でも1、2を争うほどの人気観光スポットとなっています。

 

 

ワイナリー「TACAMA」

「TACAMA」は、ペルーのワイナリーの中で最も歴史あるワイナリーの一つで、ブドウ栽培やワイン醸造だけでなく、ペルーの伝統的な蒸留酒「ピスコ」の生産にも貢献しています。

「TACAMA」の歴史は、1540年にスペイン人のフランシスコ・デ・カラバンテスが、南米初のタカマブドウ園を創設したことに始まり、1776年にスペインがペルー産のワインの輸入を禁止したことからピスコの生産が始まります。

1821年にはタカマ・ヴィンヤードはイカの「サン・アグスティン修道院」の所有になりますが、その後、フランスからの醸造家や栽培家による技術改良や最新の技術の導入がなされ、現在に至ります。

ペルーのワイン産業は、19世紀に一時衰退しましたが、近年では品質向上と国際市場への進出により再び注目を集めていて、特に、アンデス山脈の高地で栽培されるブドウは、ユニークな風味を持つワインやピスコを生み出しています。

 

 

ピスコ

ブドウの果汁を発酵させ、蒸留して作られるピスコは、アルコール度数は40度前後あり、原産地のペルーとチリではピスコの製造について法律でそれぞれの規定を設けています。

使えるブドウ品種はモスカテルなど8つとされ、ペルー国内の原産地呼称制度に登録されていて、産地はリマ県、アレキパ県、イカ県、タクナ県、モケグア県ら5地域のみに限られています。

チリの法律に登録されている産地は、チリ北部にあるアタカマ州とコキンボ州のみとされ、ブドウの香りを残すため樽で熟成させないことが条件となっています。

芳醇な香りとブドウの個性を楽しむことができるピスコは、樽熟成を行わないため無色透明なのが特徴で、カクテルのベースとしても人気で、代表的なカクテルに爽やかな「チルカーノ」や、甘酸っぱい「ピスコサワー」があります。

 

 

バレスタス諸島

ペルーの太平洋に面する西側は、南北2000キロメートルを超える長い海岸線を有し、手つかずの自然が残っていて、なかでも南部の街パラカスの沖合に浮かぶバレスタス諸島は、野生動物のパラダイスで「ペルーのガラパゴス」とも呼ばれていて、ペンギンにも出合うことができ、波打ち際では岩と見間違えるほどの大型のアシカやオタリアの一大コロニーが形成されています。

ぺルー沖は、寒流と暖流がぶつかることによってプランクトンなどの魚の餌となる栄養分が豊富で、魚が多く集まり、それを食べる海鳥や海獣の一大生息地となっています。

イカの北西約60キロメートルのパラカスは、突き出た半島の根元に広がる小さい街ながらもシーフードレストランが軒を連ね、ビーチ沿いにはリゾートホテルが並ぶペルーのビーチリゾートとしても人気です。

 

 

この機会に、セスナ機に乗って上空から、古代文明の名画を鑑賞して、人気のビーチリゾートと、美味しいワインとの出会いに、ペルーの旅を計画してみてはいかがでしょうか。