ワイン発祥地の一つとして知られるトルコは、ブドウの生産量が世界トップクラスで、ワイン醸造に適した固有品種も数多く栽培されています。
その歴史は古く、紀元前4000年前からトルコのアナトリア地方でワインは造られていて、紀元前1600年頃に中央アナトリアで繁栄したヒッタイト帝国の文献には、神々に捧げる物として「パン、ビール、そしてワイン」とあるほど、トルコの地ではその時代からワインが一般的に飲まれていたようです。
英語の「wine」やフランス語の「vin」は、ヒッタイト語でブドウとワイン両方を意味する「wiyana」が起源とも言われており、旧約聖書のノアの箱船の物語では、ワイン作りが始まったのは東部アナトリアであるとの記述があり、古代人もワイン発祥の地はトルコと考えていたようです。

ワインの生産地
トルコワインは、イスタンブルから西のトラキアとマルマラ地方や、カッパドキアのある中央アナトリアにエーゲ海地方など、全国各地でワイン造りが盛んにおこなわれており、その中でも、温暖な海洋性気候のトラキアとマルマラ地方は、トルコ最大のワイン生産地として全体の約4割が醸造されています。
カベルネ・ソーヴィニョンやメルロ、シャルドネ、シラーなどの国際品種からもワインが造られますが、トルコ固有のブドウ品種であるオクズギョズ、ボアズゲレ、ナリンジェなどから作られたワインも数多くあり、各地のワイナリーで飲み比べをするワイン愛好家もいるようです。
そんなトルコワインは、フレッシュで香り豊かで飲みやすいのが特徴で、近年は品質も向上し、ヨーロッパのワインコンクールでも賞を取るようになるなど、世界でも評価が高まっています。

イスタンブル
トルコワイン最大の生産地への拠点となるイスタンブルは、ボスポラス海峡を挟んでヨーロッパとアジアにまたがる人口約1575万人のトルコ最大の都市であり、文明の十字路として栄えた歴史ある街です。
世界遺産に登録される古都旧市街には、かつてこの地を支配した数々の帝国の文化的影響が反映されていて、スルタンアフメット地区には、何世紀にもわたり二輪車競争の競技場だった、屋外にある古代ローマ時代の遺跡ヒポドロームがあり、古代エジプトのオベリスクも残されています。
東ローマ・オスマン両帝国の首都としての古都旧市街や、活気ある新市街、絶景のボスポラス海峡クルーズも観光の魅力で、アヤソフィアやブルーモスクなどでは、世界から訪れる多くの観光客で賑わっています。

アヤソフィア大聖堂
かつてキリスト教の大聖堂として使われていたアヤソフィアは、オスマン帝国時代にはミナレットなどが加えられイスラムモスクとして姿を変えた建造物です。
内部には、この地の歴史の深さを感じることができる聖母子のモザイク画や、アラビア語で書かれている歴代カリフの名前なども見ることができます。
1935年からは博物館として公開されていましたが、トルコ政府は、2020年にアヤソフィアをモスクにすることを発表し、イスラム教徒以外も訪問できるようになりました。
当時の教会建築において、長方形で木造屋根のバジリカ式が主流だった中で、大聖堂の直径約31mの巨大な円形ドームは斬新なデザインと言われ、1985年にイスタンブル歴史地区の一つとしてユネスコ世界遺産に登録されました。

ガラタ塔
高さは約67m、9階建てのガラタ塔は、14世紀半ば、ジェノバの植民地であったビザンチン時代に、ジェノバ人によって建設されました。
オスマン帝国時代には地下牢や、火災をいち早く発見できるよう火の見櫓として使われていた塔は、ユネスコ世界遺産の暫定リストに登録されています。
博物館内にはイスタンブルの歴史的工芸品が展示され、最上階の展望デッキからは海や旧市街などの美しいパノラマビューを楽しめ、また、カフェやレストランも入っているので、ゆっくりと景色を堪能することが可能です。
夜になると塔がライトアップされ、昼間とはまた違ったロマンチックな雰囲気を作り出し、下から見上げたり、少し離れた場所から眺めるのもおすすめです。

この機会に、イスタンブルの街に点在する歴史的建造物に触れながら、トルコ固有のブドウ品種から造られるワインを堪能する、旅の計画を立ててみてはいかがでしょうか。
トルコ共和国大使館・文化広報参事官室
https://goturkiye.jp/



