ワイン de トリップ

ワイン de トリップ Vol.52「イタリア:ボルツァーノ」

イタリア北東部に位置する、トレンティノ アルト・アディジェ自治州の州都ボルツァーノは、2009年に世界自然遺産に登録されたドロミテの西側にある、南チロル地方の中心都市として知られていて、街並みも美しく魅力的な観光地です。

ドロミテ街道は、かつてイタリアとオーストリアを結んでいた約100㎞の重要な通商路として発達していました。

イタリア屈指の白ワイン産地としても知られるアルト・アディジェでは、高品質のワイン造りが推し進められ、地域全体のレベルが急速に向上しています

「質」を追求するワイナリーの1つ「カンティーナ・ボルツァーノ」が造るワインも全て高品質かつリーズナブルで、イタリア国内でも高く評価され、アルト・アディジェのワインを代表する造り手として知られています。

 

 

ヴァルター広場

ボルツァーノ駅から駅前の公園を抜けた街の中心部にある「ヴァルター広場」は、中央に建つ、12世紀末~13世紀初めにかけて活躍したドイツの詩人、ヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデの像が印象的です。

広場を見渡すと、ボルツァーノが第一次世界大戦までは、ドイツ語圏のオーストリア帝国領であったと感じることができます

ロマネスク・ゴシック様式の建物が広場の周囲に建ち並び、ドイツでよくみられる色タイルの屋根の大聖堂に、ゆっくりくつろぐ地元の人や、待ち合わせをする観光客で昼間から賑やかな雰囲気に包まれます。

周辺には、ホテルやレストラン、カフェやショップも多く、観光にも便利で、ウィーン名物のザッハトルテやアップル・シュトゥルーデルを、ドロミテの山々に囲まれたオープンテラスのカフェで楽しむこともできます

 

 

ロンコロ城

1237年に築かと云われる「ロンコロ城」は、ボルツァーノのタルヴェラ橋から北へ約2.5㎞のサレンティーナ渓谷の高台に建つ孤城で、ドイツ語ではルンケルシュタイン城とも呼ばれています

長い歴史の中で破壊や修復を繰り返し、現在の建物は19世紀に再建されたもので、14~15世紀の騎士物語のフレスコ画「騎士の間」や「騎士の戦いの間」が見所一つで、「恋人たちの間」と呼ばれる部屋には、それぞれの室名に関するフレスコ画が鮮やかに描かれていて、貴族の馬遊びや馬上試合の様子など、中近世の騎士の様子を垣間見ることができます。

ロンコロ城までは、街から無料のミニバスが30分ごとに走っているので観光のアクセスも容易で、周辺には中世の古城も多く点在していて南チロル歴史を感じる事ができます

 

 

レノン鉄道

ボルツァーノの丘陵地帯を走る交通機関「レノン鉄道」は、ボルツァーノ市街から丘の上まで登るロープウェイと、そこから丘陵地帯の集落を結ぶ鉄道の2つで構成されています

1907年に開通した鉄道は、もともとはケーブルカーが麓のボルツァーノまで伸びていましたが、事故が起きて丘の上のソプラボルツァーノまではロープウェイに変わり、ロープウェイからはドロミテ山塊やチロル地方独特の街並みも見渡せ、ボルツァーノの景色を楽しむ観光におすすめな乗り物です

ソプラボルツァーノからは、昔ながらの路面電車のような列車が走る鉄道もチロル観光の気分を大いに盛り上げ、終点のコッラルボの小さな高原の街並みが目を癒してくれます

コッラルボからの帰りは、終点がソプラボルツァーノではなく1駅先のラッシュンタというところになるので、うっかり乗り過ごすとロープウェイに乗り遅れてしまうので注意しましょう

 

 

ガルデナ峠

イタリア北東部の南チロル州ドロミテ山脈にある標高2,136メートルのガルデナ峠は、西側のヴァル・ガルデナのセルヴァとヴァル・バディアのコルヴァラを結んでいます。

この峠を通る道は、壮観なセッラ山群を取り囲む4つの峠、ガルデナ峠、セッラ峠、ポルドイ峠、カンポロンゴ峠、からなる有名なセッラ環状道路の一部となっています

峠には19個のヘアピンカーブがあり、夏の時期には、このルートは観光客、オートバイや自転車に乗って訪れる多くの人で混雑し、ハイカーはドラマチックなドロミテ山脈にアクセスするために峠にある宿泊施設を訪れます。

毎年開催されるマラトーナ・ドルス・ドロミテ自転車レースで、ライダーたちが越えるドロミテの7つの峠のうちの4番目がガルデナ峠で、男子ワールドカップアルペンスキーレースが、毎年12月中旬に峠の両側で開催され、ヴァルガルデナではダウンヒル、アルタバディアでは伝統的なグランリーザ大回転が行われます。

 

 

世界遺産ドロミテの絶景を満喫し美味しいいワインとの出合いにイタリアボルツァーノ旅を計画してみてはいかがでしょうか。