歴史あるランスのブティック・シャンパーニュメゾン
フランス北東部、歴代フランス国王の聖別戴冠式が行われ「微笑みの天使」で有名な世界遺産ノートルダム大聖堂が聳え立つ街ランスに、1851年メゾン・シャンパーニュ・シャルル・エドシックは創立された。
類いまれなカリスマ性をもった創業者シャルル=カミーユ・エドシックは、当時弱冠29歳であったにもかかわらず、理想を実現するべく、自身の個性を反映し、自らの名を冠したシャンパーニュブランドを開始した。
翌年の1852年には、シャルル=カミーユは自らの直感を信じて、シャンパーニュ市場にとって未開拓地であったアメリカに旅立った。
雄弁で社交的、粋なジェントルマンであった彼は、社交界のパーティであればどこへでも赴き、巧みに振る舞い、多くの偉大な著名人を魅了した。
後に「シャンパン・チャーリー」と呼ばれるようになり、映画や歌のモデルにもなった。
世界遺産の一部にもなっている、 歴史的石灰質地下セラー「クレイエール」
1867年、シャルル=カミーユはガロ・ロマン時代に作られた採石場跡「クレイエール」を熟成倉庫として購入。地下30メートル、気温10度、湿度90%に保たれたこの「クレイエール」は、創業当時は見向きもされなかったが、先見の明をもっていたシャルル=カミーユはシャンパーニュの熟成に最適であると見抜いていた。
シャルル・エドシックのワインは、安らぎの場であるこの「クレイエール」で、ゆっくりと時間をかけて静かに熟成される。
「クレイエール」内に存在するNO.9セラーは、その形状から「ボトルのクレイエール」という名で呼ばれており、同ブランドのノン・ヴィンテージ・シャンパーニュであるブリュット レゼルヴとロゼ レゼルヴのボトルの形は、ここからインスピレーションを受けたようだ。
また、2015年には「シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーヴ」が世界遺産登録されたことにより、現在この貴重な石灰質地下セラーはユネスコ世界遺産の一部となっている。
平均10年熟成させたリザーヴワインを40%も使用する贅沢なシャンパーニュ
創業者シャルル=カミーユが生きていた頃から「シャルルのワインは、いつも飲めばすぐにそれとわかる」と評されていたが、特徴づけたのはその贅沢な品質にある。
ノン・ヴィンテージ・シャンパーニュ ブリュット レゼルヴのアサンブラージュの60%はその年のワインだが、残る40%はリザーヴワインを使用する事で、複雑で深みのある味わいを生みだしている。
しかも、リザーヴワインは平均で10年の熟成を経たものという拘りようで、更に、通常ノン・ヴィンテージのシャンパーニュは法律で最低15カ月熟成が義務付けられているが、シャルル・エドシックでは最低3年熟成させることで、奥深く複雑でコクのあるシャンパーニュに仕上げている。
シャルル・エドシックは、ダニエル・ティボー、レジス・カミュ、ティエリー・ロゼといった、歴代の卓越した醸造責任者に恵まれていて、彼らは世界でも名高いワイン・コンペティション「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」で優秀な醸造家に与えられる「スパークリングワインメーカー・オブ・ザ・イヤー」を幾度も受賞している。
そして、2015年にはシリル・ブランが就任し、伝統を守るだけではなく、新たなスタイルを造りだすために今もなお挑戦を続けている。
各国王室や著名人に愛されるシャンパーニュ
1859年、ボルドー万国博覧会でスパークリングワインとして初めて金賞を受賞したシャルル・エドシックは、さらに、ランス、パリのグランパレ、ロンドン、ブリュッセル、ブエノスアイレスといった、至るところで数々の賞を受賞してきた。
さらに、社交界で名声を博していた1865年には、ザクセン・ワイマール王室の目に留まり王室御用達になり、20世紀頃には、ベルギー、イギリス、ロシアをはじめ、多くのヨーロッパの王室の食卓を飾ることとなった。
英王室との関わりは深く、1897年にエドワード7世御用達となり、1977年にはエリザベス2世在位25周年限定ワインを製造し、1981年のチャールズ皇太子とダイアナ妃の結婚の際には「ロイヤル・ウエディング・キュヴェ」を発表している。
シャルル・エドシックのメゾンとシャンパーニュの偉大な名声は、ワイン通にインスピレーションを与え、今でも世界中で高い評価を受け続けている。
そんな歴史あるワインを大切な人との食卓に、今日の自分へのご褒美に、是非一度、堪能してみてはいかがだろうか。
シャルル・エドシック 公式サイト
https://charlesheidsieck.com/