旬感食 to ナ美

旬感食 to ナ美 Vol.30「マンゴー」

チェリモヤやマンゴスチンと並び世界三大美果の1つとして知られるマンゴーは、特有の香りと濃厚な甘みが魅力で、南国フルーツの代表と言えます。

甘くて美味しいマンゴーですが、実はウルシ科の木になる果実なので、人によってはアレルギーを引き起こしてしまう可能性があります。

食べてはもちろんのこと、持っただけでもかゆみや発疹の症状が出る場合があるので食べる際には注意が必要です。

 

 

意外と古い歴史

マンゴーの原産地とされるインド、マレー半島では、4000年以上前から栽培されていて、そこから他の国々へ広がっていったと伝えられています。

日本には明治時代に渡来していますが、日本国内での本格的な栽培が始めったのは1970年代になってからのようです。

日本ではフィリピン産やタイ産、そして、メキシコ産のマンゴーが有名ですが、最近では、国内生産量1位の沖縄産や、宮崎産、鹿児島県産などの国産マンゴーも多く見かけるようになりました。

また、南国フルーツのマンゴーですが、北国の北海道でも温泉を生かして栽培されるようになってきています。

 

 

店頭に並ぶ主な品種

マンゴーは、何千種類もあるといわれていますが、現在の国内市場に出回っている比較的よく目にする品種を紹介します。

タイから輸入されている品種には、少し赤みを帯びた黄色いマンゴーのマハチャノ種と、黄色いマンゴーでゴールデンマンゴーとも呼ばれているナンドクマイ種があります。

フィリピンマンゴー、ペリカンマンゴーとも呼ばれているもので、主にフィリピンから輸入されているものがカラバオ種で、2015年にベトナムから生のマンゴーが輸入解禁になり、輸入されるようになったベトナムの品種がカッチュー種です。

ケサール種は、濃厚な香りと味わいが特徴な人気品種で、インドからの輸入しています。

金蜜種は、台湾原産の黄色い品種で濃厚な甘さで知られ、国内でも沖縄県で栽培出荷されている高級品です。

そして、国内で栽培されているアーウィン種は、アップルマンゴーと呼ばれ、熟すと表皮が真っ赤に染まる品種です。

国内で栽培出荷されているアーウィン種の大きな特徴は、輸入品と異なり輸送時間が短く、検疫などの必要もないため、木で完熟させた完熟マンゴーとして収穫、出荷出来る事で、その甘さは、輸入のアップルマンゴーとは比べ物になりません。

 

 

主な産地

世界的にはインドやメキシコ、それにフィリピンやタイが主な生産国として知られており、オーストラリアや台湾もそれに続きます。

国内では、完熟マンゴーで有名な沖縄県や宮崎県の他に、鹿児島県や熊本県、和歌山県、栃木県でも栽培されていて、今では、北海道でも真っ赤な美味しいマンゴーが栽培されています。

 

 

美味しいマンゴー

マンゴーの果皮にツヤがあり、色鮮やかでふっくらとしているものが良品とされていて、「ブルーム」と呼ばれる白い粉が果皮についているとより新鮮と言われます。

黒い斑点やシワが寄っているものはなるべく避けるようにして、果肉がかたく未熟なマンゴーは常温の涼しいところで追熟させて、特有の甘い香りが強くなり、指先で軽く触ったときにやわらかさを感じれば食べごろのサインです。

食べる数時間前に冷蔵庫に入れて冷やしてから食べましょう。