旬感食 to ナ美

旬感食 to ナ美 Vol.26「にんじん」

にんじんと聞くと、子供に限らず苦手な人が多いイメージを持ちますが、最近では品種改良や栽培手法の変更などにより、昔に比べるとあの独特の香りも弱く食べやすくなっているようです。

 

 

にんじんは一般的に根の方を食べますが、葉も食用とする緑黄色野菜の一つで、主な原産地とされる中東のアフガニスタンからヨーロッパに伝わった西洋系にんじんと、中国などアジアに伝わった東洋系にんじんに分かれています。

現代の日本ではそのどちらも栽培されており、主なものとして西洋系の「五寸にんじん」と、東洋系の「金時にんじん」があります。

 

 

カラフルな品種と生産地

普段スーパーや八百屋さんでよく見かけるオレンジ色のにんじんは、西洋系の「五寸にんじん」がほとんどで、東洋系の「金時にんじん」は京野菜の一つとして親しまれ、西洋系よりも甘みが強く、味が濃いのが特徴で、おせち料理に使われる事で知られています。

他には、沖縄で作られている黄色い島にんじん、更に紫色のものなど色々な品種があり、最近ではスリムなスティックタイプのにんじんもよく見かけるようになりました。

また、にんじんの葉は栄養価も高く美味しいので、葉の部分を食べるように栽培されたニンジン葉や、葉を食用とするために栽培されたにんじん菜も売られています。

 

 

葉付きで売られている新鮮なにんじんは、葉は捨てづに美味しくいただきましょう。

生産は北海道、千葉県、徳島県などが主な産地で、北海道と千葉県で全国の半分近くが栽培されています。

春から夏にかけての収穫量は千葉県、徳島県が多く、秋は主に北海道で収穫され、冬には千葉県をはじめ長崎県や愛知県などで収穫されています。

 

 

目利きのポイント

オレンジ色が鮮やかな、表皮がデコボコしていないツヤがあるものを選びましょう。

にんじんから生えているヒゲが均等に生えているのも健康的に育ったという証なので、選ぶ時にはこちらもチェックしましょう。

また、葉を切り落とした茎の部分が小さなものを選ぶと芯が細く、やわらかい食感を楽しむことができます。

 

四季折々の旬な食材を使って、あなた流にアレンジされた料理で食卓を彩り、旬を感じることのできる食で、美しい至福の時を演出してみてはいかがでしょうか。