TOKYO BRIDGE WALK

TOKYO BRIDGE WALK Vol.20「レインボーブリッジ」

1980年代の東京は、神奈川方面、千葉方面からの交通量の増加で、都心部の交通渋滞が慢性化していた。

この交通量を分散させ、都心部の交通渋滞を緩和させるための「東京湾連絡橋」の建設計画が上がると、1987年(昭和62年)着工し、約6年の歳月を経て1993年(平成5年)に竣工となり同年8月26日に開通している。

「東京湾連絡橋」には、東京湾の新しいシンボルとしての役目もあり、橋の愛称が一般公募され「レインボーブリッジ」と名付けられると、観光の名所として多くの人々に親しまれる橋となった。

 

 

東京湾の景色を楽しむ

レインボーブリッジの両側にはノースルートとサウスルートの各約1.6㎞の遊歩道が有り、橋を歩いて渡れることでも有名です。

 

 

ノースルートは、晴海方面と東京タワーやスカイツリーの眺望が楽しめ、サウスルートはは、お台場方面と大井ふ頭や羽田空港を離着陸する航空機を観ることができる。

 

 

開通当初の遊歩道は有料でしたが、2000年(平成12年)4月から無料となり地元ランナーのジョギングコースとしても親しまれていたり、通勤で歩いて渡る人もいるとか。

残念ながら自転車での走行はできませんが、入口で借りられる台車に後輪をのせて押しての通行は可能なので、サイクリングコースの経由地としても楽しむことはできる。

 

お台場側?芝浦側?

遊歩道が無料化された事で、いつでも気軽に渡れる橋となったレインボーブリッジ。

ただ、初めて歩いて渡るのに、お台場側から入るのが良いのか?芝浦側からの方が良いのか?悩む方もいるようです。

最寄り駅からアクセスも良いお台場側からは、スロープをゆっくり上るように渡るので、高所が苦手な方や往復を考えている方にお薦めで、芝浦アンカレイジ入口をエレベータで上る芝浦側は、渡った後にショッピングや食事など色々と楽しみたいと考えてる方は、芝浦側からが良いでしょう。

 

 

芝浦アンカレイジ入口から望む、126m有る吊橋の主塔は一見の価値ありです。

 

本当に封鎖できたの?

2003年(平成15年)7月に公開された、織田裕二主演の人気映画「踊る大捜査線THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」はタイトルにもあるようにレインボーブリッジが舞台になったことでも有名です。

映画本編で封鎖されているレインボーブリッジですが、実際の撮影では封鎖できなかったため、似たような橋で、当時工事中だった京都府の久御山ジャンクションでの撮影が行われたことから、レインボーブリッジを封鎖するシーンでは、背景に実際にはありえない山などが映っていたり、イオンモール久御山の看板が小さく映っていたりするとか。

あえて修正されなかった背景は、本広監督による演出であったと言われ、これらの背景を意図的に残すことによってフィクションであることを示したと言われています。

レインボーブリッジを訪れる際には、映画のシーンと見比べてみるのも面白いかもしれません。

 

巨大レジャースポット

遊歩道のサウスルートからは、大型ショッピングモールの「アクアシティお台場」「デックス東京ビーチ」そしてフジテレビの球体、ファッション、グルメ、エンターテインメントの街が望める。

 

 

目を凝らしてみると「自由の女神」小さく見え、ビルの後ろには観覧車、右端には船の科学館、その手前はヒルトン東京お台場グランドニッコー東京台場並んで建つ、今や街全体が一大観光名所となったお台場。

歴史の始まりは、1853年(嘉永6年)ペリーの浦賀来航に危機を感じた江戸幕府が御台場(砲台)11基の建設計画とされ、現在は第3台場と第6台場が残され、第3台場は公園に、第6台場は自然豊かで学術的にも貴重な史跡として海上に保全されている。

 

 

青空広がる良く晴れた日に、足元に広がる東京湾と目の前の大パノラマを楽しみに橋散歩と、過去と現在、そして未来が共存する街へ、この機会に足を運んでみてはいかがでしょうか。