長野県下諏訪町の酒蔵「御湖鶴」は、第95回関東信越国税局酒類鑑評会「純米吟醸酒の部」にて最優秀賞を受賞しました。
受賞酒は長野県安曇野市の契約農家で栽培された「山田錦」を精米歩合35%で使用し、時間とコストのかかる方法での火入れなど、一切の手間を惜しまずに造り上げた一本です。
鑑評会のテイスティングノートでは「リンゴ、メロン、バナナの香り。丸みを帯びたシルキーなテクスチャーを有する。マンゴーやパイナップルのトロピカルな要素が口中に広がる。豊かな甘味とほどよい苦味のバランス。」と評価されました。
関東信越国税局酒類鑑評会
長野、新潟、埼玉、群馬、栃木、茨城の6県を管轄とする、関東信越国税局が主催する酒類鑑評会は、酒類の品質評価を通じて酒造技術の進歩・発展を促し、局管内で製造される酒類の品質向上を図り、酒類業の健全な発展に資することを目的としています。
関東信越国税局の管内には約330の酒蔵があり、純米吟醸酒部門では例年約200品が出品され、吟醸酒の部、純米吟醸の部、純米酒の部の3部門からなり、それぞれの部門において品質が優れているものに優秀賞、各部門で最も優れているものに最優秀賞が授与されます。
第95回関東信越国税局酒類鑑評会
純米吟醸酒の部:最優秀賞
御湖鶴 純米大吟醸 山田錦 火入れ
アルコール度数:16度
原料米:安曇野市産山田錦
精米歩合:35%
内容量:720㎖
北アルプスの湧水が流れる安曇野市の契約農家で栽培された、酒米の王様「山田錦」の中心部わずか35%のみを原料として使用し、生原酒を瓶詰め後、湯煎による加熱殺菌(火入れ)を行い、その後急速冷却するという手間と時間をかけて造られています。
この工程により、火入れをしているにもかかわらず、ガス感を感じるフレッシュでフルーティーに仕上がり、透明感のあるシルクのように滑らかな舌触りが特徴の日本酒です。
大正元年(1912年)に創業した「御湖鶴」は、風光明媚な諏訪湖畔に佇む下諏訪町唯一の酒蔵で、全国に広がる諏訪神社の総本山である諏訪大社に奉納され、伝統行事「御柱祭」でも振る舞われる由緒ある地酒を醸造しています。
2017年、一度その灯が消えてしまいましたが、下諏訪町唯一の酒蔵の灯を消してはならないという想いから事業承継が行われ、2018年に新生御湖鶴として再出発を果たしました。
その後、わずか3年で世界最大級のワイン品評会「IWC(International Wine Challenge)」の日本酒部門において「御湖鶴 純米吟醸 山恵錦」が世界一を受賞しています。
諏訪御湖鶴酒造場
https://www.mikotsuru.com/