関西の夏の風物詩の一つに「鱧（ハモ）」がありますが、その歴史は安土時代まで遡ります。
元禄10年（1697年）発刊の「本朝食鑑」でも「淡路島の鱧」が記述されており、淡路島で獲れる鱧は高級食材として扱われていて、中でも、沼島沖の鱧は良質で「ハモ鍋」の発祥地として伝えられています。
鱧の主な漁場である南あわじ市沼島（ぬしま）付近の海は砂地が柔らかく潮流が早いため、海底にはいつも新鮮な水が供給され餌になる甲殻類や魚が豊富です。
餌をしっかりととり、秋の産卵に向け脂がのって鱧がもっとも美味しくなる初夏の頃、体長70～80㎝程、重量は700～1,000g前後に成長した鱧はまさしく食べ頃。
伝統の「はえ縄漁」で一尾一尾釣り上げられた淡路島の鱧は見た目も美しく「別嬪（べっぴん）」で、味も「別品」と称されることから「べっぴんハモ」の愛称で呼ばれています。
初夏の鱧はさっぱりとした旨みが特徴ですが、秋にかけては「なごりハモ」としてさらに脂がのり、また違った美味しさを楽しむことができます。
瀬戸内海国立公園に位置するリゾートホテル「休暇村南淡路」では、南あわじ市の地域ブランド食材である「べっぴんハモ」を使用した鱧のフルコース「淡路島 はも三昧」を期間限定で販売されます。
「旬の食材」×「職人技」が生む美味しい食文化
たくさんの硬い小骨をもつ鱧の料理には「骨切り」という独特の高度な調理技術が必要で、熟練の料理人は一寸（約3㎝）の間に皮ギリギリまで20から25の包丁を細かく入れます。
この技術を取得するには数年はかかるともいわれ、熟練の技によって食べたときに骨の存在を感じさせず、鱧の上品な甘さを引き出すことから、鱧料理が高級と言われる一つの理由となっています。
淡路島のハモ料理が有名なのは、質の高い鱧とどこの旅館や民宿にもこの骨切りの技術が確かな料理人がいたことで、鱧を味わう食文化が根付いたと言われています。
鱧尽くしの会席料理「淡路島 はも三昧」
期間：2024年5月20日（月）～9月15日（日）
料金：1泊2食付 21,500円（税込・入湯税別）
※平日和室2名1室利用時の1名様料金
＜お献立＞
先附三種（鱧の子玉〆・鱧マリネ・鱧の昆布締め）
造り（鱧の湯引き・鱧焼霜造り・本日の地魚二種盛）
鱧すき鍋／淡路島そうめん／鱧の陶板焼き／鱧入り茶わん蒸し
鱧の天ぷら／鱧の巻き寿司／鱧のお吸物／淡路島牛乳アイス
※仕入れ状況によって内容が変更される場合があります
リゾートホテル「休暇村南淡路」
淡路島の南端にある福良湾の高台に建つ休暇村南淡路では、鳴門海峡の海の幸、淡路島の大地が育んだ島の食材を、ビュッフェスタイルと会席料理の2本立てで、四季折々の料理を楽しむ事が出来ます。
大浴場には塩化物泉でよく温まる南淡温泉が引かれ、潮風と絶景の鳴門海峡を眺めながら入浴できるのも魅力で、兵庫、大阪、他、関西圏からは別荘感覚で宿泊される方が多いようです。
また、直径40㎝の反射望遠鏡を備える天文館ポラリスが併設されていて、晴天の夜にはナビゲーターによるスターウオッチングが実施され、淡路島の南で、渦潮で地球の神秘を体感し、天体観測で宇宙の不思議を知る、心が自然にときめくひとときが届けられます。
https://www.qkamura.or.jp/awaji/
