静かに眠り続けたラテンの時間、キューバデザインのスイスメイドウォッチ「クエルボ・イ・ソブリノス」。
ラモン・イ・クエルボ氏は、1882年にハバナでも一流ショップが集まるキンタ通りに「La Casa(ラ・カーサ)」という高級時計宝飾店をオープンします。
ほどなくして、アルマンド・リオ・クエルボ氏を含む兄弟達が経営を手伝い始めると、店名を「クエルボとその甥達」という意味である「クエルボ・イ・ソブリノス」に変更し、事業は次第に拡大していきました。
スイスのラ・ショー・ド・フォンで製造する時計は、卓越したスイスの時計製造の技術に、ラテンの精神を吹き込むことに成功しています。
1940年代、砂糖需要の拡大によりのキューバはかつてない好景気に沸くと、それとともにクエルボ・イ・ソブリノスも絶頂期を迎え、一流時計メーカーにオーダーしたショップウォッチも数多く生まれました。
作家のアーネスト・ヘミングウェイ、俳優のクラーク・ゲーブル、政治家のウィンストン・チャーチル、そして物理学者のアルベルト・アインシュタインなど当時の著名人たちの多くが、クエルボ・イ・ソブリノスの顧客名簿にその名を連ねていることからも人気ぶりが窺い知れます。
しかし、その後のキューバ革命などの政情不安により、クエルボ・イ・ソブリノスは営業停止を余儀なくされます。
20世紀末、長い眠りから「発見」されたクエルボ・イ・ソブリノスは、2002年、前CEOのマルツィオ・ヴィラ氏によって本格的にブランドが復活しました。
現在はスイスのルノワールモンを拠点に、クエルボファミリーの職人たちより受け継がれた時計のムーブメントや、当時のスケッチ、デザインからヒントを得ながら、かつてのモデルに独自のタッチを加え、新たにハバナテイストを基調としたエレガントなモデルを生み出しています。
2023年冬、クエルボ・イ・ソブリノスは、「ヒストリアドール」の新作「ヒストリック・エンデュランス」と名付けられた限定クロノグラフを発売しました。
クエルボ・イ・ソブリノスが公式タイムキーパーを務めるカーレース「イベリア・ヒストリック・エンデュランス」は、競争への情熱を分かち合いながらも、レース後にジョークを交わすこともある紳士的なドライバーたちというコンセプトです。
スリルを味わいながら末永い友情を築くことができる、和気あいあいとしたリラックスした環境で、競技者たちは、表彰台の栄光を目指し、往年の名車でホイールトゥホイールのレースを繰り広げます。
クエルボ・イ・ソブリノスでは、各コンペティションのパフォーマンス・インデックスの勝者に、特別なパーソナル・ウォッチを贈呈しています。
この指数は、最初にゴールラインを通過した者を評価するだけでなく、年齢、シリンダー容量、車のタイプ(ツーリング、GT、スポーツ)に応じて、最高の「パフォーマンス」を評価しているものです。
今回、イベリア・ヒストリック・エンデュランスとのパートナーシップを記念して、クロノグラフの製造で豊富な経験を持つクエルボ・イ・ソブリノスが、バイコンパックスの限定モデル、「ヒストリアドール ヒストリック・エンデュランス」を製作しました。
ツインカウンターのデザインは、このモデルのシンメトリーで調和の取れた外観とヴィンテージ風のスタイルに一役買っています。
ブリティッシュ・レーシング・グリーンの文字盤に、モータースポーツの代名詞であるシルバーのカウンターを配したバイコンパックス仕様で、40㎜のステンレススティール製ケースに収められ、ほとんどの手首、特にレーシング・オーバーオールをまとった手首にフィットします。
コレクション:ヒストリアドール(HISTORIADOR)
モデル:ヒストリック・エンデュランス(HISTORIC ENDURANCE)
限定数:76ピース、シリアルナンバー入り、オリジナルキーホルダー付き
価格:748,000円(税込)
クエルボ・イ・ソブリノス
https://cuervoysobrinos-japan.com/