静岡県と山梨県の境にある間ノ岳にその源を発し、幾つもの渓流を合わせながら、 駿河湾に注ぐ全長168kmの大井川と、河川に沿って走る大井川鐵道無人駅を入り口とした集落全体がアートの舞台となる、静岡県島田市と川根本町という2つの市町で開催を重ねる芸術祭「UNMANNED無人駅の芸術祭/大井川2024」が2024年2月10日(土)に開幕しました。
過疎化の進む大井川流域には、無人駅をはじめ、耕作放棄地、空き家など人がいなくなることで生まれた場所がたくさんあります。
それは都市部でも起こっている現象で、あらゆる場所が無人になっていく現代を、当芸術祭は無人駅を現代社会の象徴として捉え、無人と呼ばれる場にどんどん増えていく手の入らない空間と、無人と呼ばれる場で豊かに生きる人々の光の2つを、アートとともに発信し、地域の再発見に導くためへ取り組まれています。
開催を重ねるごとに、地域はゆっくりと着実に変化し、無人と呼ばれる場所に住む人々は、アーティストとの不思議な交流により、地域と自分自身に誇りを取り戻し始め、アーティストとの関わりは、会期を超え農や食、祭りなど、新たな地域づくりに染み出しはじめています。
東弘一郎 作「茶畑のサイクリスト」
抜里エリアの広大な茶畑を見渡すことのできる場所に、茶業には欠かせない防霜ファンをあらわした作品。
乗ることができ作品は、プロペラを回すことで、防霜ファンと同じ視線で美しい茶畑を体感することができます。
小山信徳 作「てのひら」
7メートルの高さの巨大な手が茶畑に立つ作品。
竹を素材に作家が2か月の滞在制作によって完成させた、地域での温かな交流と関係性を表現しています。
LEElsoo 作「Flying Ddobok」
韓国より約1ヶ月間の滞在制作された作品は、大井川鉄道の無人駅である抜里駅舎に設置され、作者が失った愛犬をモチーフに、喪失と愛情のモチーフとして、出会いと別れを繰り返す駅舎に象徴されます。
加えて地域の小中学校にて約200名の子供たちと共にパネルに絵を描いた「10×10project」が同時展示されています。
TAKAGIKAORU 作「内なる器は際限なくそだっていくはずだ」
集落内の空き家に残る生活の面影などを水引で表現する作者は、芸術祭が進める「半農半アートプロジェクト」の関わりも持ち、収穫をやめた茶畑を住民やサポーターと共に刈り取りを行い、紅茶や烏龍茶の商品開発に関わり、地域交流の中で茶業の新たな可能性を模索しています。
アート作品は空き家や茶工場などの施設をはじめ、茶畑や山林などに設置されているので、作品に出合うことで大井川とともに息づく生活の営みを感じることができます。
UNMANNED無人駅の芸術祭/大井川2024
会期:2024年2月10日(土)~3月17日(日)37日間
鑑賞時間:10:00~16:00
鑑賞料:無料
会場:大井川流域各所(島田市・川根本町)
参加作家(順不同)
東弘一郎、LEElsoo、Instant coffee、上野雄次、内田慎之介、かずさ、形狩りの衆、
木村健世、小山真徳、佐藤悠、さとうりさ、獅子の歯ブラシ×女子美術大学、力五山
泰然+きみきみよ、TAKAGIKAORU、中村岳、ヒデミニシダ、前田直紀、森繁哉
主催:NPO法人クロスメディアしまだ
支援:アーツカウンシルしずおか
助成:(公財)福武財団、(公財)朝日新聞文化財団、島田市
新しくも懐かしい風景に、あなたの感性はきっと賑やかに騒ぎ出す事でしょう。
あなたの感性がかえる場所を見つけに、春を待つ無人駅の先のワンダーランドへ行ってみてはいかがでしょうか。
UNMANNED無人駅の芸術祭
https://unmanned.jp