京橋にあるアートギャラリーとベーカリー&カフェが併設する「Gallery & Bakery Tokyo 8分」にて、アーティスト・三輪瑛士氏の新作個展「No.329自由」が、2025年9月20日(土)よりを開催されます。
「Gallery & Bakery Tokyo 8分」第11回目となる本展では、最大サイズ100号を含む50号以上の油彩作品を中心に構成され、三輪氏にとってこれまでの展覧会の中で最大規模となっています。
1993年に愛知県名古屋市に生まれた三輪氏は、「見たものを見えたままに描く」という目的から端を発し、現在は視覚情報の受容及び処理過程の絵画表現や、現代技術によって拡張される観察描写という行為、そして対象となる情報と観察者の多様な意味での距離について研究をし、絵画作品を発表しています。
展覧会ステートメント
見たものを見えたままに描こうとする行為がもつとある奇妙さは、それを敢行している私にとって無視できないほどに大きい。
例えば視覚対象に印象的な風景があったとして、人は通常それを数秒から数十秒間ほど眺める程度にとどまるであろうが、対してその風景を描こうとする画家は何時間あるいは何日間と対峙するし、より神経質に対象を注視するだろう。
このように同じ視覚を用いていても状況によって時間も見方も異なってくる。
これのどこが奇妙かというと、基本的に私を含む画家というものは前者のような日常的な目によってまず印象を受け取ったのち、画家的な目によって改めて同一対象に迫るという点である。
少なくとも私個人は画家の目に移行した時点で印象は変化するし、なにより一般的に行われるトリミングという作業にはそれが決定づけられるような恐ろしさを感じている。
この奇妙さに日々うっすらと悩み続けていると、時間的行為によって静止イメージを出力することのおかしさと自由さへの関心がどこか増していく。
そうした心の揺れを横目に、私は全くいつも通りに仕事をするのである。おそらく死ぬまでそうなのだろう。
アーティストプロフィール
三輪 瑛士〈Eiji Miwa〉
1993年に愛知県名古屋市に生まれ、2013年に佐藤太清賞公募美術展で特選に選ばれると、以降に数多くの賞を受賞している。
2018年、金沢美術工芸大学大学院絵画専攻を修了後、2019年より個展の開催を始めると、2020年には美術新人賞デビュー2020で奨励賞を受賞、2021年からは、アートフェアアジア福岡、アート台北に毎年参加する。
2022年以降も、神戸アートマルシェ2022、個展「pARADOX」、2023年、個展「実在を問わず」、個展「RuminatioN」、2024年、アートフェア東京2024、2025年、松坂屋名古屋店にて個展を開催するなど活発に活動を続けている。
三輪瑛士 新作個展「No.329自由」
開催期間:2025年9月20日(土)~10月14日(火)
※レセプションは9月19日(金)19:30~21:00にて開催予定
※会期中無休
会場:Gallery & Bakery Tokyo 8分
住所:東京都中央区京橋1-7-1 TODA BUILDING 1F
営業時間:8:00~19:00
観覧料:無料
展覧会ページURL:https://artsticker.app/events/88475
Gallery & Bakery Tokyo 8分は、The Chain Museumとフォンスがプロデュースするアートギャラリーとベーカリー&カフェが併設したスペースで、芸術や文化にも注力した都市開発が進む東京の中心地にて街に開かれたアートスペースを目指しています。
場所は、戸田建設株式会社が「ART POWER KYOBASHI」をコンセプトに様々なアートプログラムを展開する、2024年11月2日に開業した TODA BUILDINGの1階にあり、空間の設計は建築家・元木大輔が率いる株式会社 DDAAが担当しました。
アートのために設計されたミュージアムを思わせる贅沢な空間は、アート作品を鑑賞するだけでなく、誰かと語り合いたくなる空間としてベーカリー&カフェもアートスペースの中に設置されていて、食事を楽しみながら体験できる特別なスペースです。
The Chain Museum
https://t-c-m.art/