ART&CULTURE

AOMORI GOKAN アートフェス 2024

現代美術を楽しめる青森県内5つの施設、青森県立美術館、青森公立大学国際芸術センター青森、弘前れんが倉庫美術館、八戸市美術館、十和田市現代美術館にて、9月1日まで開催中、AOMORI GOKAN アートフェス 2024「つらなりのはらっぱ」では、各館を巡回する5館の共通企画栗林隆元気炉〉」が青森県立美術館を8月9日にスタートしました。

 

栗林空間の内と外、自然と人間、人間同士の間にある境界など、あらゆる時代や場所に存在する「境界」に目を向け、その意味を問い直すような作品を制作してきました。

元気炉は原子炉の形状をした構造物に薬草の香りを帯びた蒸気を発生させ、観客が中に入る体験型の作品です。

 

 

2020年から取り組まれるこの作品は、東日本大震災の発生後栗林氏がアーティストとしてできることを模索しながら福島に通うなかで、地元の人たちから元気をもらっていることに気づき、タイでの経験から着想を得て、みんなが元気になる原子炉型の作品、薬草スチームサウナを震災から10年目に発表しました。

当初は作品名前はなく、作品を体験した参加者の様子をみて、みんなの元気でエネルギーを生み出す元気炉という名前がつけられました。

 

 

栗林隆Takashi Kuribayashi> -現代美術家

1968年、長崎県生まれ。

1993年より東西統合から間もないドイツに滞在その頃より「境界」をテーマにドローイング、インスタレーション、映像など多様なメディアを使いながら作品を発表。

現在は、日本とインドネシアを往復しながら国際的に活動する。

 

元気炉の稼働する美術館では地域ごとに自生する薬草をブレンドして使用され、レモングラスやくわの葉など、ハーブの香りが漂うミスト状のスチームを体験することができ、体験後にはハーブティーが用意されされています。

またアートフェスでは「Aomori GENKI-RO Trip」と題して、青森の各地域に伝わる郷土音楽からジャズ、クラッシックなど、地元で活動する奏者たちと音楽家の辰田翔によるライブ演奏が行われます。

 

 

青森県立美術館では、青森県庁ねぶた実行委員会囃子方が参加し、写真家で映像作家の志津野雷氏も同行しその様子が記録され、当日は各館ごとにドリンクやフードの出店もあり、アーティストと参加者が共に楽しめる企画になっています

 

 

元気炉は、2024年のテーマである「つらなりのはらっぱ」を体現するように、青森5館を旅し、各地域に継承される伝統文化や人々との交流をかさねながら、本アートフェスのフィナーレを飾ります。

 

AOMORI GOKAN アートフェス 2024
https://aomori-artsfest.com/